中国マーケット情報

2014/1

スマホ国産OS開発に注力する動き

-Androidが席巻する中、どこまで浸透-

 スマートフォンのOSであるiOS、Androidは、共にアメリカの企業が開発したものです。OSはコンテンツビジネスにも直結するため、外資系企業に寡占される状態を良しとしない考えも多く、2014年に入ってiOS、Androidに続く国産OSの独自開発に注力する動きがみられます。

 1月10日には全智達通信が新たなOS「960 OS」を発表しました。全智達通信は過去に中国聯通の独自OS「TI OS」の開発プロジェクトに関わっていた実績があります。「TI OS」はその後、中国聯通がiPhoneやAndroid搭載端末でのスマートフォン拡充を進めたため、日の目を見ることはありませんでしたが、全智達通信は開発を継続していたとみられます。

 また、1月15日には、中国科学院軟件研究所とLiantongが新たなOS「COS」を発表しました。現在中国移動や中国電信と商談が行なわれているようです。

 「960 OS」と「COS」、いずれもまだ具体的な搭載端末の投入計画は見られません。Androidが市場を席巻している中で、どこまで浸透できるのか。あえてAndroidではなく、国産OSを採用するメリットなどを明確化しなければ普及は難しいとみられます。

出所:“北京凱美莱信息咨詢が解説” 関連記事:『第一財経日報』2014年01月21日

グラフェン関連の産業立ち上がり相次ぐ

-地域産業との連携進む-

 2013年12月に各地でグラフェン関連の産業が立ち上がりました。江蘇省泰州市ではグラフェンに関する研究やテストなどを行う公共プラットフォームとしての役割を担う標準化委員会が設立され、同無錫市はグラフェン産業の発展モデル区となりました。生産設備においても、浙江省寧波市で生産能力300トンのラインが竣工し、重慶市でグラフェン工業団地が設立されています。

 グラフェンは応用分野も広く非常に大きな市場になると期待されますが、原材料のコストダウンや品質の向上などの課題も多く指摘されています。中国ではこれまでの「低品質の大量生産」ではなく、各参入企業の特色や地域産業に基づいたグラフェンの研究開発が注目されており、実際に地域との連携もみられます。例えば、江蘇省のグラフェン産業発展モデル区である無錫市は、ケーブルやエレクトロニクスの分野が盛んであることからグラフェン透明フィルムのタッチパネルへの活用が期待されます。

 中国政府では新素材産業の発展を促進していることから、グラフェン以外にもプロジェクトが次々と立ち上がるとみられます。

出所:“北京凱美莱信息咨詢が解説”関連記事:『中国高新技術産業導報』2014年1月6日

環境関連企業の「買収元年」

-大気汚染、水処理、ゴミ処理などに投資が集中-

 中国でも環境問題は1990年代から深刻な社会問題になっています。近年でもPM2.5や水源汚染、使用済み家電の廃棄など環境汚染の事件が頻発し、環境汚染対策の法律や条例などが増加しています。2013年には30件の環境関連の法律が発表されており、2010年~2012年の3年間に発表された件数よりも多くなっています。

 PM2.5問題で関心を集める大気汚染については「大気汚染防治行動計画(国務院発表)」の中で、各省ごとにPM2.5は10~25%、PM10は5~15%の削減目標が設定されており、大気汚染対策関連の企業は急成長を遂げています。

 大気汚染以外にも、水処理やゴミ処理などに対策に関連する企業も成長し、投資が活発化していることから2013年は企業買収(M&A)が多くみられました。2013年は環境関連企業の「買収元年」と位置づけられており、2014年には更なる動きも予測されます。しかし、参入する企業の技術レベルは先進国の企業と比べて低い水準にあり、環境関連の法律もまだまだ未整備の状況にあると指摘されています。

出所:“北京凱美莱信息咨詢が解説”関連記事:『第一財経日報』2014年1月15日

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