中国マーケット情報

2014/5

携帯電話料金自由化、地方都市や農村部への展開に期待

-試験運用中のMVNO優位性に乏しく-

 中国におけるモバイル通信キャリアの通信料金の設定が自由化されました。「国際電信日」の5月17日前後に、各モバイル通信キャリアがリーズナブルになった新サービスプランを発表しました。スマートフォンの低価格化と今回の規制緩和をきっかけとした料金プランの低価格化により、今後大きな需要が見込まれる地方都市や農村部の低所得者層をターゲットとした展開が予想されます。

 また、5月からはMVNO(仮想移動体通信事業者)の試験運用が開始されています。中国では複数のSIMカードを保有して利用する文化が根付いており、スマートフォンを見ても、SIMカードを2枚挿入できる仕様は一般的です。MVNOはより低い通信料金やパケット無制限などのプランを発表していますが、自由化によってモバイル通信キャリアもプラン設定の値下げを進めており、競争力は開始間もなく薄れてしまっています。

 また、MVNOは通信キャリアから回線を卸してもらい、その料金をもとにプランを設定することから、MVNO間の差別化は難しく、人気が集まりやすい良番(ゴロの良い番号やゾロ目の番号)の提供などの違った角度からの取り組みがみられます。

出所:“北京凱美莱信息咨詢が解説”関連記事:『新浪財経』2014年5月10日

天猫、ビックデータ活用で小物家電メーカーと連携

-EC専用商品の展開で差別化-

 ECショッピングモールの「天猫(T Mall)」は小物家電メーカー10社との事業連携を発表しました。連携内容は天猫の購買情報をビッグデータとして分析し商品開発を行い、家電メーカーはEC専用商品の生産を担います。

 天猫がECで取り扱っている小物家電のブランド数や販売規模は大きく、既に家電メーカーと購買情報をビッグデータとして共有し、主要機能の販売ポイント、主要価格帯、注目の需要ポイントなどを分析し、メーカーの新商品開発、デザイン、生産のための情報提供を行っていました。今回、連携をさらに深めることで、天猫は専用商品の展開による他にはない品揃えが可能になります。

 一方、家電メーカーもユーザーニーズに合わせた商品づくりが可能になるとしています。連携する1社である「蘇泊尓(Supor)」は、天猫のメインユーザーである若年層をターゲットにした独特なニーズや新しい訴求の商品を積極的に開発する計画です。また、「美的(Media)」でも、ビックデータを通じて、どの点に注目が集まっているかを明確化し、機能や色などの選定に役立てるとしています。

出所:“北京凱美莱信息咨詢が解説”関連記事:『第一財経日報』2014年5月6日

労働力不足や労働コストの上昇などチャイナリスクの一端

-農村出身出稼ぎ層2.7億人、将来的に頭打ち-

 国家統計局が発表した『2013年全国農民工監測調査報告』によると、中国における農民工(農村戸籍を持ちながら、都市部に出稼ぎをし、賃金労働を行っている層)が約2.7億人になりました。

 近年では、内陸の中西部の発展が進んだことで、大都市や遠方まで出稼ぎする必要はなく、地元周辺で職を見つける農民工が増え、増加率は近年で最も低い結果となりました。将来農民工の人口規模は頭打ちになると言われ、今後深刻な労働力不足をもたらすとされています。すでに都市部においては、雇用側への仕事内容や労働環境、給与待遇に対する要求が高まり、平均所得も上昇しつつあります。

 労働力不足や労働コストの上昇は、チャイナリスクとして話題になっており、中国国内の工場を海外に移転する事例も多くなっています。例えば、SamsungやLGは中国からベトナムなど別のエリアへの工場移転を発表しており、さらには外資系だけでなく中国メーカーも自動車、アパレルなどでアフリカや東南アジアへの移転も多くみられます。

出所:“北京凱美莱信息咨詢が解説”関連記事:『第一財経日報』2014年5月13日

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