中国マーケット情報

2014/6

レアアースの採掘量制限や事業者への要求を設定

-資源利用の合理化進めるが、改善には時間が-

 中国はレアアース大国であり、世界需要の9割以上が生産されています。中国政府は2010年に環境汚染対策や資源保全を理由にして輸出制限を設定しましたが、2014年3月にはWTOから輸出制限は不当であるとの判決がなされました。

 中国有色金属工業協会によれば、有効利用されているレアアースは40%未満であり、中国政府は資源利用の合理化のため2012年には国内のレアアース採掘企業に対して環境保護設備、生産規模、エネルギー消費などの要求を「稀土行業準入条件」で発表しました。また、2013年からはレアアースなど希有金属の採掘量の制限を設定しており、2014年6月には2014年のレアアースの採掘量を10.5万トン、タングステン鉱石は8.9万トンとしています。

 2015年には新たな条例を策定する予定ですが、現時点でも「稀土行業準入条件」に対応できていない企業は1,600社中3割以上とみられ、レアアース産業の改善には時間がかかるようです。

出所:“北京凱美莱信息咨詢が解説”関連記事:『第一財経日報』2014年6月6日

水十条で水処理関連市場に注目

-汚水の排出基準見直しで設備や技術の充実に期待-

 2014年6月4日、環境保護部が水汚染対策を進める「水汚染防治行動計画」(以下「水十条」)を発表しました。2013年に実施された「大気汚染防治行動計画」に続いて、2兆元規模の巨大投資が期待されています。

 近年、中国の汚水排出量は増加し続けています。環境保護部の統計によれば、2001年の433億トンから2012年には685億トンまで増加しています。十分な水処理体制が整っていない状況の中での汚水の増加は、水の供給元である水源の汚染に直結し、2012年には飲用水の水源である10大水系の31%、主要な62の湖の39%で水質が飲用水の標準に達していないことがわかり、飲用水の安全問題が浮上しました。

 「水十条」の中では、汚水の排出基準の見直しが行われています。現在の排出基準は緩く、汚水処理施設を経ても汚染度が高いままの水が排出されています。今回の見直しにより、下水処理場の設備改善などが積極的に行われることで、水処理産業全般が活性化、技術や設備が充実することが期待されています。

出所:“北京凱美莱信息咨詢が解説”関連記事:『第一財経日報』2014年6月11日

中国のディスプレイメーカーが躍進

-スマホ、テレビで需要拡大、量産拠点新設相次ぎ懸念も-

 近年、中国のディスプレイメーカーの実績が急拡大しています。LCD世界市場での中国メーカーのシェアは2013年の1割から2014年には2割まで拡大するとみられます。

 中国のディスプレイメーカーが急速に発展した背景には、政策としてディスプレイの製造設備や主要原材料の国産化が進められていることや、スマートフォンやテレビの需要拡大と低価格化などが挙げられます。特にスマートフォンは、中国の大手携帯電話メーカーが国内に留まらず、世界を席巻する勢いで伸びていることや、ディスプレイの大型化も進んでいることから、枚数・面積ともに需要が旺盛です。

 2014年から2015年にかけてディスプレイメーカー各社が新拠点での量産をスタートさせますが、スマートフォン、テレビ共に価格競争が激しく、生産ライン新設に対する膨大な投資を回収できる売上が確保できるのかは疑問視されています。そのため、メーカーはテレビやスマートフォン、そしてタブレットの需要の変化を正確に捉えていく必要があるといえます。

出所:“北京凱美莱信息咨詢が解説”関連記事:『第一財経日報』2014年4月26日

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