中国マーケット情報

2014/9

国営中国石油化工の小売部門で民間資本受け入れ、テンセントからも

-ノウハウ取り込み経営の効率化に期待-

 2014年2月、国営企業の中国石油化工股分有限公司が精製や販売などの川下事業において新たに民間資本を受け入れることが決まり、9月にはグループで小売を担当し、国内で3万ヶ所のガソリンスタンドを運営する中国石化銷售有限公司へ出資を行う25社のリストが発表されました。出資企業には、インターネットサービス大手の騰訊控股有限公司(テンセント)、保険会社の中国人寿保険股分有限公司、復星国際有限公司などが名を連ねており、特にテンセントからの出資が注目を集めています。

 中国石油化工が運営するガソリンスタンドでは、2004年よりICカードでの支払いが可能となっており発行枚数は既に1.2億枚に達しています。また、ガソリンスタンド内に併設されるコンビニエンスストア「易捷便利店(easy joy)」の店舗数は2.3万店となっています。今回のテンセントからの出資をきっかけに、ガソリン給油料金のネット決済やコンビニエンスストア事業でのサービスを強化するのではと見られています。

 今回の動きは、習近平体制下の国有企業改革の一環として位置づけられており、成長著しいインターネット系企業からの出資と事業提携によって、中国石油化工のような国営企業が民間ノウハウを取り込むことによる経営の効率化や事業発展が期待されています。

出所:“北京凱美莱信息咨詢が解説”関連記事:『新華網』2014年9月16日

2014年2回目のリスト発表で、レアアースも新たに追加

-「工業行業淘汰落后和過剰産能企業名単」毎年1,000社以上が淘汰対象に-

 中国政府は環境汚染問題、省エネルギー、産業発展などで問題となっている企業の改善を進めるために、各業界における生産能力過剰、製造設備や生産技術の水準の低い企業を掲載したリスト「工業行業淘汰落后和過剰産能企業名単」を発表しました。この対象となった企業は、工場や製造設備を更新するために再投資をしなければならず、更新できなければ経営許可を失い、廃業となります。

 2010年から毎年1,000社以上が対象となっており、特に中小規模で旧式の設備を有する企業が多い傾向にあります。2014年は7月と8月にリストが発表され、今回新たにレアアース関連企業が追加されました。レアアース業界では年間2万トン以下の掘削能力、8,000トン以下の製錬能力での新規参入が2012年以降禁止されていますが、生産能力の削減目標は10.4万トン、28社が指定対象企業として挙げられました。

 なお、エネルギー消費が高いことから対象となる企業の多いセメント業界では、需要量である21億トンを大きく上回る生産量(30億トン)があり、かつ生産過程でフライアッシュと呼ばれる粉末状の排気物が、大気汚染を引き起こすため、生産過剰と環境問題の両面から削減対象となっています。

出所:“北京凱美莱信息咨詢が解説”関連記事:『第一財経日報』2014年8月20日

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