住宅リフォーム市場 国内市場動向

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国内の住宅リフォーム市場は消費税増税に対する駆け込み需要の反動で2014年度の需要は縮小するも、2017年度予測では8兆円規模は維持すると予測されている(富士経済調べ)。そこで今回は、住宅リフォーム市場にスポットを当てみた。

近年、住宅建築業界は変革期を迎えている。新築主体で展開してきた事業者もリフォーム事業を軸とした戦略へシフトしており、対応要員の拡充や営業拠点増設などに取り組んでいるほか、新築住宅販売や不動産等を手掛ける他の事業部門のノウハウ/ネットワークを活用し、リフォーム事業への注力を強化している。

参入事業者が増え競争が激化する中で、ショールームやインターネットなどを活用した広告宣伝や販売戦略の構築が重要となっている。また、従来手法のショールーム開設、リフォーム相談会や見学会などのイベント施策も、リフォーム後の仕上がりや実際の設備などを見せることで、顧客のイメージを具現化させ受注につなげるステップアップ手段として展開されている。更に、自社ホームページ、チラシやCMなどの広告による基本的な情報提供も、既存顧客の囲い込み目的の手段としても活用されている。

■住宅リフォーム市場の市場規模推移・予測(元請金額ベース)
住宅リフォームの国内市場
国内住宅リフォーム市場の規模は、2013年度で消費税増税前の駆け込み需要により前年度比7.0%増の8兆3,365億円となった。すべての業態で実績を伸ばし、特にハウスメーカー系事業者、ゼネコン/デベロッパー系事業者、リノベーション系事業者、小売系事業者、住設建材系事業者は二桁増となった。

2014年度は駆け込み需要の反動により、市場は7兆8,735億円と縮小に転じると見込まれ、実績が前年度比を下回る業態も多いが、ハウスメーカー系事業者と小売系事業者は続伸するとみられる。

2015年度には前年度比プラスとなり、2016年度は再度の消費税増税前の駆け込み需要により伸長が期待されるものの、2017年度にはその反動で縮小が予想される。

市場の傾向としては成熟化の方向にはあるが、2013年度と比較して今後業績を伸ばすと想定される業態は、ハウスメーカー系事業者、小売系事業者、リノベーション系事業者、住設建材系事業者の4業態にとどまるとみられる。

このような市場環境ではあるが、住宅ストックの増加や国の施策拡充により、2017年度は8兆円規模の市場を維持すると予測される。

■注目業態別リフォーム市場(元請金額ベース)
 
 2013年度実績2017年度予測13年度比
ハウスメーカー系6,050億円7,700億円127.3%
小売系1,940億円2,520億円129.9%
リノベーション系1,320億円1,460億円110.6%
富士経済調べ

ハウスメーカー系は、新築OB顧客(新築住宅オーナー)へのリフォーム提案が中心で、会員専用サイトの展開や新築部門との連携による定期点検やメンテナンスを通じてのリフォーム需要の開拓が行われている。また、営業所や住設メーカーのショールームを活用した相談会などのイベント開催に加え、新築住宅展示場の活用も広がりつつある。

小売系は、家電量販店やホームセンターを活用する事業者が多い。太陽光発電システムに加えて、水まわり設備を中心にリフォームメニューや商材を拡充させており、リフォームコーナー設置店舗の増加や営業人員の拡充に取り組む事業者が増えている。

店舗内にショールームを設置することで、家電や家具と組み合わせたリフォーム提案など独自商材の品ぞろえも図り、一般来店客への潜在需要掘り起こしや見込顧客の囲い込みを狙っている。

リノベーション系は、消費税増税の影響で2014年度は市場規模の縮小が見込まれるが、立地・価格面などから一次取得者層(住宅を初めて購入する層)を中心に中古住宅への需要が高まっていることと、参入事業者の増加により2015年度以降は市場拡大に転じると予想される。

リフォーム需要のメインターゲットとなる住宅の一次取得者層はインターネットの利用頻度が高い若年層が多いため、自社ホームページに取扱い物件例や施工事例の掲載などでコンテンツの訴求力アップに注力している。また、中古住宅購入の場合には専門的な知識が必要になることが多く、購入留意点のアドバイスと合わせてリノベーションに関する情報を加えたセミナーを開催するなどの施策例もみられる。

参考文献:「2015年版 新・住宅リフォーム市場の全貌とビジネス戦略分析」
(2014年12月25日:富士経済)

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