高機能エラストマー市場 世界市場動向1

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熱可塑性エラストマー(TPE)、合成ゴム、天然ゴムから構成される高機能エラストマーの市場は、自動車向けを中心に中国や東南アジアなどの新興国の需要増加により拡大を続けており、2014年に合計で10兆円を突破、2018年予測では11兆円超になるとみられている。また、参入メーカーについても、従来の日系・欧米メーカーだけでなく、韓国、台湾、中国、その他アジア系の存在感が増しており今後の動きが注目されている。

そこで、今回は高機能エラストマーの世界市場について取り上げてみる。まずは、全体の市場規模の予測推移を下図に示した(第1図)。

第1図 高機能エラストマーの世界市場推移
TPEは、自動車、電気・電子、建築、生活日用品など幅広い用途で採用され、中国をはじめとした新興国の経済成長に連動して需要が増加している。今後もアジアを中心とした各用途の需要増加により市場の拡大が予想され、特に、自動車部品向けの需要が増加しており市場をけん引するとみられます。また、合成ゴムからの代替も進展すると予想される。

製品別でみると、2013年は、スチレン・ブタジエン・スチレンブロックコポリマー(SBS)が金額ベースで最もシェアが高い。SBSを添加することでアスファルトの性状を向上させられるため、アスファルト道路舗装用途などの需要が中心となっている。今後、市場の拡大が期待できるエリアは中国や東南アジアであり、靴をはじめとする日用雑貨・玩具向けの需要が高まっている。

合成ゴムは、数量ベースで6割以上が自動車向けである。2013年は天然ゴム原料の価格が安価に推移したことや、交換用タイヤ向け需要が欧州の景気後退により減少したことで、金額ベースで前年比1.0%の伸びに留まっている。

特に、ポリブタジエンゴム(BR)やポリイソプレンゴム(IR)は、物性が天然ゴムに近く、タイヤ向けで低価格化が進む天然ゴムと競合しているため縮小したが、今後は新興国の経済成長により自動車市場が拡大するとみられ、需要の回復が期待される。また、合成ゴムの内、最も市場規模が大きいスチレンブタジエンゴム(SBR)は、特に溶液重合(S-SBR)が低燃費タイヤ向けの需要が欧州から日本、米国、中国などで増加しており、2014年以降年率6~7%の増加が期待されている。

天然ゴムは、生産量の増加に伴い低価格化が進んだことで、タイヤ向けを中心に需要が増加しており、市場拡大が予想される。

次に、今回取り上げた素材の需要分野の概況を見ると、TPE 応用製品は自動車生産台数の拡大や、新興国の経済成長に伴い市場拡大している日用品向け、並びに医療分野等で需要が増加している。ゴム応用製品はタイヤが主要用途であり、交換用タイヤ需要の伸びが鈍化しているため、微増傾向で推移しているが、防振ゴム、ゴムベルト、ゴムホース/ゴムチューブが自動車を主要用途として伸びており、素材の需要も増加傾向にある。

参考文献:「2015年 高機能エラストマー・応用製品市場の展望とグローバル戦略」
(2015年01月07日:富士経済)

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