機能性高分子フィルム市場 市場動向2

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■注目機能性高分子フィルム製品の市場展望
前回は用途分野別を軸に機能性高分子フィルム市場全体を俯瞰したが、今回は個別の製品群のシェア動向を現市場と2015年以降の予測市場に分けて整理してみた。

[2011年~2014年の平均成長率ランキング トップ10]
ランキング
順位
需要分野製品名2014年見込2018年(予測)
販売金額
(百万円)
年平均
成長率
販売金額
(百万円)
年平均
成長率
1FPDモスアイフィルム2,300447.7%2,3500.5%
2FPD光学用透明粘着シート
(OCA)薄手タイプ
17,20056.4%18,4001.7%
3FPDOLED用位相差フィルム7,00051.8%16,00023.1%
4FPD光学用透明粘着シート
(OCA)厚手タイプ
4,51049.5%48101.6%
5FPD透明導電性フィルム
静電容量式ITO
83,20049.3%86,0000.8%
6建材・インフラ遮水シート※13400040.3%4,2505.6%
7FPDハードコートフィルム
透明導電性フィルム用
25,30040.1%28,1002.7%
8自動車・産業用モーター用絶縁フィルム1,73037.5%3,83022.0%
9FPDプラスチックフィルム基板39027.1%280-1.8%
10エネルギーLiB用ラミネートフィルム21,00020.5%25,0004.5%
富士キメラ総研調べ

■トレンド
新製品・市場として拡大
→モスアイフィルム、OLED用位相差フィルム

タッチパネル需要に連動して拡大
→OCA、透明導電性フィルム、ハードコートフィルム

環境・エネルギー分野での需要増
→モーター用絶縁フィルム、LiB用ラミネートフィルム

もっとも成長率が高い製品はモスアイフィルムである。2011年以降、TVや携帯ゲーム機、カーナビゲーションシステムなどに採用され、市場を形成しつつあり、市場規模としてはまだ小さいが、応用性が高く、美術館や博物館の展示ケースや自動車用パネル向けなど、エレクトロニクス分野以外への展開も期待される。当該品は新技術・製品として拡大したが、用途開拓が難航しており、2015年以降は成長性が鈍化する見込みである。

[2014年~2018年予測の平均成長率ランキング トップ10]
ランキング
順位
需要分野製品名2014年見込2018年(予測)
販売金額
(百万円)
年平均
成長率
販売金額
(百万円)
年平均
成長率
1FPD透明導電性フィルム
銀ナノワイヤ
9003,60041.4%
2FPD透明導電性フィルム
金属メッシュフィルム
8,72031,40037.8%
3FPDOLED用位相差フィルム7,00051.8%16,00023.0%
4自動車・産業用モーター用絶縁フィルム1,73037.5%3,83022.0%
5バリアフィルムハイブリッドバリアフィルム1,5208.9%1,9135.9%
6建材・インフラ遮水シート※165,3006.8%81,9005.8%
7建材・インフラ防湿気密フィルム※15,9008.7%7,3505.6%
8建材・インフラ遮水シート※134,00040.3%42,2505.6%
9FPD輝度向上フィルム160,0003.5%197,0005.3%
10自動車・産業用自動車用ウィンドウフィルム95,0006.8%116,6505.3%
富士キメラ総研調べ

■トレンド
新規透明導電性フィルム拡大(タッチパネルの大画面対応
→銀ナノワイヤ、金属メッシュフィルム

国内では建材・インフラ分野の成長が期待される
→防水シート、防湿気密フィルム、遮水シート

2014年までとは異なり、建材・インフラ分野の高成長が期待される。東京五輪やアベノミクスなどによる国内需要の増加が見込まれる。また、タッチパネル分野は、銀ナノワイヤや金属メッシュなど非ITO系の透明導電性フィルム市場の拡大が予測される。

銀ナノワイヤフィルムは、ITOフィルムよりも抵抗値が低いことから、All In One PC(以下、AIO)向けなど中大型を中心に採用されている。現状、レーザーによるパターニングが必要であるため、センサー後の価格で金属メッシュフィルムやITOフィルムよりコスト高となり、採用はあまり進んでいない。

しかし、これまでCambrious Technologies社に限定されていた銀ナノワイヤインクメーカー数の増加などから、今後コストダウンによりITOフィルムを下回る価格での提供が期待される。金属メッシュフィルムより視認性の点は優位であることから、モバイル機器向けの需要獲得も見込まれ、中期的な市場拡大が予測される。

金属メッシュフィルムは2012年より市場を確立した。抵抗値が低く、コスト性に優れるが、非透明であり骨見えしやすいことから13in以上のノートPCやタブレット、PCモニター(AIO)などで主に採用されている。

ただし、PCモニターはタッチパネルの搭載率が大きく増加する見通しは弱く、また、ノートPCではOGSなどフィルムセンサーを使用しない構造が主流であることから、当該市場はタブレット向けの出荷を主体に成長することが予測され、線幅の細線化などによる視認性の向上がポイントとなる。

今後、両面センサータイプの増加が予想される。現在、富士フィルムとAtmel社が両面センサータイプを供給しているが、凸版印刷や大日本印刷も両面タイプの開発を進めているとみられる。

参考文献:「2015年版 機能性高分子フィルムの現状と将来展望」
(2015年01月23日:富士キメラ総研)

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