素材関連産業におけるメディカル・ライフサイエンス市場 市場動向2

マーケット情報TOP
今回は既存技術のメディカル・ライフサイエンス分野への応用展開状況を取り上げた。対象とする既存技術は微粒子加工・表面加工/処理・合成/精製/高分子組み換え、その他の4つの技術要素から2回に渡って取り上げる。

ライフサイエンス分野における新規・次世代事業は、「現在展開中のライフサイエンス事業のさらなる研究開発・発展による展開」、「M&Aや提携による展開」、「中核事業で蓄積した技術・ノウハウをライフサイエンス分野に応用展開」したものがあり、特に素材メーカーの強みを生かして事業展開を図っているケースを中心にピックアップしてみた。

(1)微粒子技術
ポリマー微粒子などで培った微粒子制御技術や微粒子加工技術を持つメーカーでは、ライフサイエンス分野への応用展開として、液体クロマトグラフィー用充填剤の微粒子担体へと応用展開する例が最も多くみられる。その他では、ナノ粒子技術を用いてインフルエンザ診断薬向けの発色剤や、がん細胞の検出に用いられる蛍光体標識材といった診断用素材としても活用も広がっている。

■ビジネスモデルのイメージ
ビジネスモデルのイメージ
■主な製品化・研究開発事例
企業名関連既存事業/製品名応用技術新規事業/製品
旭化成再生セルロース繊維
「ベンベルグ」
ナノ微粒子化
濃染化
セルロースナノ微粒子
「ナノアクト」4
旭硝子シリカ事業シリカ粒径制御
細孔制御
液体クロマトグラフィー用
シリカ充填剤
コニカミノルタイメージング事業シリカ粒径制御
細孔制御
液体クロマトグラフィー用
シリカ充填剤
JSR高機能・工業用粒子ポリマー粒子製造診断試薬用微粒子
「IMMUTEX」他
JNCセルロース微粒子
「セルフロー」
造粒液体クロマトグラフィー用
充填剤
富士キメラ総研調べ

(2)表面加工・表面処理技術
表面加工技術や表面処理・表面修飾技術では、素材メーカーの多くが微細加工技術を用いて、細胞培養容器・基材またはDNAチップといった分析ツールへの新規展開をみせている。

細胞培養容器・基材については、現在市場展開されているバイオ医薬研究用ではなく、三次元加工やコーティングなどの特殊な表面加工を施し、再生医療やバイオアッセイなどをターゲットとした製品がメインである。

DNAチップについては、微細加工技術と表面処理技術を用いた検査・分析ツールであり、現状では東レが事業化、その他は研究開発・評価段階となっており、今後の事業化が期待される。

■ビジネスモデルのイメージ
ビジネスモデルのイメージ
■主な製品化・研究開発事例
企業名関連既存事業/製品名応用技術新規事業/製品
クラレスタンパー
(レーザーディスク)
微細加工三次元マイクロ細胞培養
プレート
住友ベークライトプロテオセーブSS水酸化表面処理(低吸着)がん診断用DNAチップ
大日本印刷印刷微細パターニングパターン培養ツール
(「CytoGraph」
微細加工受精卵培養ディッシュ
東レナノテク製品微細加工/表面修飾DNAチップ「3D-Gene」
凸版印刷印刷/電子部品微細加工/表面処理
プラスチック成型
遺伝子解析装置・チップ
富士キメラ総研調べ

参考文献:「2015年 素材関連企業の次世代ヘルスケア・ライフサイエンス事業戦略分析」
(2015年02月25日:富士キメラ総研)

エンプラ関連専門サイト EnplaNet Books


戻る
エンプラ関連情報サイト エンプラネット トップページ