光学透明部品市場 市場動向1

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光学/透明部品は、様々な産業分野で透明度や光学機能を活かした用途に広がっており、世界的にも一大市場を形成している。光学材料としてガラス、透明樹脂、光学結晶、透明セラミック等が競合する中、新規アプリケーションの誕生や既存用途における設計思想の変化、新たな加工方法の採用、法規制の変化などが絡み合い、材料同士の優劣関係が変化している。

光学材料メーカーも物性向上や新規グレードの開発を進め、新規用途の探索に余念がない。しかし、光学関連部品のアプリケーションは裾野が広く、業界全体の動向を把握するのは極めて煩雑な情勢となっている。

そこで、今回は注目分野として「自動車」、「高機能レンズ」、「エレクトロニクス」、「レーザー」、「理化学」用途にスポットを当て、光学/透明部品の市場動向について解説する。

■市場概況
自動車分野では自動運転(ADAS)システムやHUDの登場により、カメラレンズやミラーなど新たな需要が立ち上がり、材料開発・加工技術のニーズも生まれている。また燃費規制の厳格化により軽量化対策としてグレージング材の需要も高まりを見せ始めている。

高機能レンズ分野では世界的な監視カメラ網の普及拡大、高精細放送の登場、次世代露光技術の実用化、モバイル端末の高画素化、中国メーカーの台頭等によりレンズ・材料市場にも大きな変化が起きている。

エレクトロニクス分野ではディスプレイ・太陽電池・照明用にガラス基板から樹脂基板(フィルム・シート)への代替が活発に進められている。新規リソグラフィ製品ではナノインプリントやEUV市場の立ち上がりによって基板材料の新たな用途が動き出している。

レーザー分野では欧米地域から中国・新興国へとレーザー加工の裾野が広がっている。先進国でも医療・検査用など装置の多様化が進められ、高機能光学部品の採用も拡大している。理化学分野ではDNAチップ用にガラスや樹脂の採用が広まっている。

■市場規模推移
単位:百万円
用途分野2013年
(実績)
2014年
(実績)
2015年
(見込)
2019年
(予測)
自動車分野3,869,9003,982,6004,102,1904,645,730
レンズ分野398,100434,550472,700600,500
エレクトロニクス分野1,756,2921,821,3951,880,4851,984,545
レーザー・理化学分野1,140,5001,221,0001,297,4001,591,800
合計7,164,7927,459,5457,752,7758,822,575
富士経済調べ

自動車向けは、需要の大きいガラス窓材をはじめ、中間膜、グレージング材料、遮熱フィルム、HUD用ミラー(凹面鏡)、車載センサ用光学部品等でも高機能化が進められおり、自動車生産台数以上の伸びを示している光学・透明部品が多い。

レンズ用途は、樹脂製ではモバイル用レンズのウエイトが大きく、高画素化やカメラ搭載率の上昇によって需要の伸びが続いている。ガラスレンズでは監視カメラと車載カメラ市場が世界的に拡大している。監視カメラはCCTVからネットワークカメラへの切り替えと安全監視ニーズの高まりによる需要拡大、車載用は自動運転用のセンシングカメラの搭載率急増が需要を押し上げている。

エレクトロニクス分野はLCD用基板のウエイトが大きい。LCD用基板は、テレビ市場の成熟によりLCDパネルの生産が伸び悩んでおり、需要の伸びは鈍化している。しかし、他の光学・透明部品であるOLED照明用基板、スマートウォッチ用カバー、光ナノインプリント用マスターモールド、太陽電池用基板、AMOLED用基板等は高い伸び率で市場が拡大する見通しである。

レーザー発振器とレーザー光学製品は、応用分野の拡大と新興国での製造業の発展により需要は増加傾向である。また、DNAチップにおいても研究開発の応用分野が広がっている。

参考文献:「2015年 光学/透明部品・材料市場の現状と将来展望」
(2015年05月19日:富士経済)

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