触媒製品の世界市場 市場動向1

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成長著しい環境・エネルギー市場において、触媒は市場拡大に向けた大きな要素技術の1つとなっている。日本では、その技術の多くが50年前より欧米から持ち込まれ、日系/外資系による合弁会社を中心に市場が形成されてきた。

従来、その技術の多くは欧米メーカーが先行していたが、近年は厳しい環境規制により技術力を身に付けた日系メーカーが世界市場で存在感を高めており、また、世界に先駆けて日本で市場形成が進む水素や光触媒、人工光合成などの新分野では日系メーカーが業界をリードしている。

今回は、世界で2兆4,924億円(2014年実績)あり、日本市場が、その1割を占めている触媒の市場動向を、「環境触媒」「エネルギー触媒」の2つのカテゴリーにフォーカスしてみた。

■環境分野関連触媒の市場規模推移
単位:億円
摘要\年次2014年(実績)2030年(予測)
日本世界日本世界
ガソリン車用触媒(三元触媒)1,69612,3481,54217,063
ディーゼル車用触媒(酸化触媒)3124,9803477,307
ディーゼル車用触媒(SCR触媒)251412731,988
自動二輪車用触媒572,189352,282
建設機械用触媒(SCR触媒)--429
船舶用触媒(SCR触媒)---1,304
排煙脱硝用触媒351,197541,244
水処理用触媒(COD処理/NH3処理)15-14-
光触媒用酸化チタン10-13-
人工光合成用触媒(H2O分解/CO2還元)--10-
合計2,15020,8552,29231,217
+日本市場は世界市場の内数富士経済調べ

全体市場の8割を超える「環境触媒」は、自動車用排ガス用の占有率が高い。自動車用排ガス触媒は、これまでの三元触媒、酸化触媒に加え、新たな排ガス規制の施行により、GPF/DPF、SCRといった排ガス除去装置の普及拡大とともに更なる成長が見込まれる。また、同じ内燃機動力分野では、建設機械や船舶用排ガス触媒も注目される。

特に、動力機器向け排ガス触媒は、希少貴金属の使用量削減をテーマに低価格化に向けた研究開発が活発に進められている。

■エネルギー分野関連触媒の市場規模推移
単位:億円
摘要\年次2014年(実績)2030年(予測)
日本世界日本世界
水素化脱硫用触媒1451,0801411,241
接触改質用触媒142409234
接触分解用触媒(FCC触媒)1352,0051682,578
水素化分解用触媒(固定/沸騰/スラリー)123199484
GTL燃料用触媒-47-59
石炭液化用触媒-1-22
石炭ガス化用触媒-3045155
バイオディーゼル油製造用触媒12669283
燃料電池用触媒(PEFC)7205512,362
燃料電池用触媒(SOFC)24143267
燃料電池改質用触媒62090270
水素貯蔵用触媒(水素化/脱水素)--47-
水素製造用触媒(オンサイト/オフサイト)14-14-
合計3364,0691,1267,955
+日本市場は世界市場の内数富士経済調べ

は増加している。今後は、アジアを中心とした製油所新設に注目が集まっているものの、シェールガスや原油価格下落の影響から、エネルギー多様化に向けたGTL、石炭液化、バイオマス等への需要拡大は伸び悩んでいる。

一方、動きが活発化している水素関連分野(製造、貯蔵、利用)は、様々な触媒が使用されており、日本国内では2020年以降の本格的市場形成を目指し、参入各社による触媒技術の応用展開が図られている。

参考文献:「環境・エネルギー触媒 関連市場の現状と将来展望 2015」
(2015年08月19日:富士経済)

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