ティッシュエンジニアリング関連製品市場 市場動向2

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今回は、ティッシュエンジニアリング関連市場を形成する6つの分野「再生医療等製品」、「人工生体材料用補填材」、「細胞」、「細胞培養施設/サービス」、「細胞培養機器」、「セルカルチャーウェア/試薬」について、2回にわけレポートする。

■再生医療等製品市場

単位:億円
年次2014実績2020予測2030予測
合計783695
培養軟骨1.518150
培養皮膚5.58.511
培養角膜19
心筋シート515
食道再生上皮シート0.510
細胞性医薬品50500
富士経済推定


 現状将来性
培養軟骨製品は、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングの自家培養軟骨「ジャック」のみである。認定施設と認定医師の開拓が進んでいる。日本の変形性膝関節症患者は、1,200万人といわれている。市場の急拡大が期待される。現在保険治療の対象は、重度患者(欠損面積4cm2以上)のため利用者は当分限定されると見られる。
培養皮膚製品は、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングの自家培養表皮製品「ジェイス」のみである。熱傷患者のみの使用に限定される為、市場規模拡大は難しい。
培養角膜臨床研究段階である。国内の角膜移植待機者は、約2,000人。臓器移植からの代替が期待されている。2020年頃から市場形成の見込みである。
心筋シート2015年9月時点で1社製品が、条件付薬事承認されている。心臓疾患患者への第3の治療法として注目されている。正規承認に向け臨床試験の増加が必要である。
食道再生上皮シート治験の為の準備段階である。2020年までに薬事承認が得られるかが鍵である。
細胞性医薬品2015年9月時点で1社製品が、条件付薬事承認されている。現在年間の脳卒中死亡者は7万人である。今後の対応が期待されている。

■人工生体材料用補填材市場

単位:億円
年次2014実績2020予測2030予測
合計596364
皮膚補填材777
骨補填材525657
富士経済推定

皮膚補填材は、熱傷患者や腫瘍切除時に利用されている。今後も患者の増加は見込まれず、国内では一定の市場規模が保たれる見込みである。骨補填材の利用は増加傾向にあるが、保険償還価格見直しの影響で価格が下落している。医療機関は、自家骨の利用が診療費増加につながる為、骨補填材の利用が敬遠されている。

■細胞市場

単位:億円
年次2014実績2020予測2030予測
合計142136
ヒト細胞111110
iPS細胞31026
ES細胞
△:僅少富士経済推定

ヒト細胞は、欧米からの輸入品が国内利用の主流である。再生医療の基礎研究向けに利用されている。今後は、iPS細胞へ需要が移行し市場は縮小すると見られる。

iPS細胞は、国内では輸入品が主流であるが、民間企業や大学・研究機関で活発に研究開発が行われている。ヒト細胞の代替として、iPS細胞由来肝細胞が薬物代謝能・薬物応答能の人間の個人差を反映した細胞である事を訴求し、特定の疾患モデルからiPS細胞の需要を拡大させる研究が進んでいる。また、現状iPS細胞は再生医学分野と医療・医薬品関連分野に集中しているが、化粧品や食品等の分野でも今後、iPS細胞研究が活発化する見通しである。

ES細胞は、ヒトの胎児由来、不妊治療における体外受精の受精卵の余剰・廃棄分を利用するのが一般的である。また、ヒトの胚を減失させてしまう場合があるため、倫理上問題があるとされており、当該市場に参入する企業は限定的である。今後の市場拡大は、難しいと見られる。

参考文献:「ティッシュエンジニアリング関連市場の最新動向と将来性 2015」
(2015年10月28日:富士経済)

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