光学機器・光学デバイスの世界市場 市場動向1

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急速に拡大するスマートフォンとともに搭載されるカメラは、高画素化競争から多機能化が加速し、今後デュアルカメラ搭載スマートフォンの増加が予想される。一方、デジタルカメラ(DSC)はスマートフォン普及の影響を受けてコンパクトカメラやエントリークラスの一眼レフカメラの市場縮小が続いている。これを受けてメーカー各社はスマートフォンとの差別化による市場開拓を行っている。民生分野以外のカメラでは監視や車載分野の市場拡大が続いている。監視カメラでは、セキュリティ面でのニーズ向上やIPネットワークに対応したネットワークカメラが急速に設置されている。また、車載分野では世界的な自動車の安全性向上ニーズの高まりによってカメラの搭載率が上昇している。また、FA分野や医療分野でもカメラ搭載機器の利用が増加している。このような状況を踏まえ、今回は主要な光学機器、次回は光学デバイスの今後の市場予測をレポートする。

■主要光学機器の世界市場予測
1.民生機器
対象製品:携帯電話(スマートフォン、フィーチャーフォン)、デジタルスチルカメラ(DSC)、カメラ用交換レンズ、デジタルビデオカメラ(DVC)、ドライブレコーダー

単位:千台
 2015年実績2019年予測2015年比
携帯電話 1,870,0002,000,000107.0%
スマートフォン1,420,0001,800,000126.8%
フィーチャーフォン450,000200,00044.4%
DSC 36,35025,33070.0%
コンパクトカメラ23,00014,00060.9%
ミラーレス一眼レフ3,9504,130104.6%
DSLR9,4007,20076.6%
カメラ用交換レンズ22,80019,10083.8%
ドライブレコーダー17,60029,400167.0%
DVC 10,5809,11086.1%
カムコーダー3,3001,69051.2%
アクションカム7,2807,420101.9%
※生産数量富士キメラ総研推定

スマートフォンカメラは近年高画素化だけでなく、高画質化や手ぶれ補正など、DSC機能のキャッチアップを強化している。2016年以降は、高感度化やズーム、リフォーカス機能などを付与できるデュアルカメラの搭載カメラの増加が見込まれており、さらにDSCと競合が進むとみられる。

一方、DSCはスマートフォンカメラとの差別化のため高付加価値製品へのシフトが進んでいる。コンパクトDSCでは1inセンサーを搭載したモデルが好調となっている。スマートフォンのカメラでは実現が難しい高画質、高感度化を製品の特徴としている。またDSLRでは35mmの開発が強化されている。ミラーレス一眼レフカメラはEVFを搭載しAFを強化したハイエンドモデルが好調となっている。欧米地域など、ミラーレス一眼レフカメラの普及が進んでいなかった地域でも徐々に市場に受け入れられつつある。今後の拡大が見込まれる。

ドライブレコーダーは、事故における責任割合算出に利用されており、世界的に外付け商品として当分の間は普及が進むと見られる。

2.社会インフラ、業務用分野
対象製品:監視カメラ(CCTV、ネットワークカメラ)、交通監視カメラ、マシンビジョンカメラ、赤外線カメラ、業務用ビデオカメラ、レーザーレーダー、ドローン、ATM・CD
単位:千台(個)
 2015年実績2019年予測2015年比
監視用カメラ 89,400111,600124.8%
CCTV41,40041,600100.5%
ネットワークカメラ48,00070,000145.8%
交通監視カメラ245360146.9%
マシンビジョンカメラ 669919137.4%
エリアカメラ580830143.1%
リニアカメラ8989100.0%
レーザーレーダー2,3505,040214.5%
ドローン1,6006,700418.8%
ATM・CD293322109.9%
業務用ビデオカメラ(局・プロ用)270290107.4%
赤外線カメラ 336348103.6%
軍事用1067167.0%
映像・計測用230277120.4%
※生産数量富士キメラ総研推定

CCTV・ネットワークカメラはこれまでの監視用途に加え、映像の共有や高解像度撮影などが可能になってきたことで解析や認識といった新用途への応用が進んでいる。交通監視をはじめ解析や認識を必要とする用途への広がりは今後も進んでいくとみられる。セキュリティ市場にはマシンビジョンカメラメーカーも参入しており、一部で競合がみられる。

ドローンは、一般的にマルチローターの小型電動無人ヘリコプターの呼称である。カメラの搭載により娯楽用、商業用で普及が加速している。商業分野では、空撮による監視、測量、農薬散布、建造物点検、また運搬用としての開発も進められている。ATMやCDは新興国向けで安定的に需要が増加している。

3.医療分野
対象製品:消化器内視鏡、外科内視鏡、眼底カメラ・光干渉断層計(OCT)
単位:千台(個)
 2015年実績2019年予測2015年比
消化器内視鏡 338375110.9%
軟性鏡6174121.3%
カプセル内視鏡277301108.7%
外科内視鏡2335152.2%
眼底カメラ
OCT
 1819105.6%
眼底カメラ66100.0%
OCT1213108.3%
※生産数量富士キメラ総研推定

内視鏡は、先進国での普及が高いが今後中国・東南アジアで普及率が高まっていく。眼底カメラ・OCTは、先進国ではリプレース需要が中心である。近年中国や東南アジア、東欧での市場が拡大している。

4.情報入出力機器
対象製品:プリンター、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ
単位:千台
 2015年実績2019年予測2015年比
プリンター 118,800118,900100.1%
インクジェットプリンター72,10069,30096.1%
レーザープリンター42,40045,200106.6%
複写機・複合機4,3004,400102.3%
プロジェクター9,00010,160112.9%
ヘッドマウントディスプレイ2302,200956.5%
ヘッドアップディスプレイ2,0006,300315.0%
※生産数量富士キメラ総研推定

プリンターはリプレース需要が中心となっており、市場は横ばい傾向である。特にインクジェットでこの傾向が強い。レーザープリンターは新興国向け、先進国向けともに安定した需要があり、今後も拡大が見込まれるプロジェクターは主に新興国向けに新規需要が見込まれている。各国では、文教施設での利用が促進されおり、今後の市場拡大が見込まれる。製品は、短焦点タイプや小型タイプなどが伸びている。

ヘッドマウントディスプレイは、ゲームや映画向けの娯楽用と工場や野外工事現場向けの業務用に大別される。2015年は、Googleの民生用製品の製造中止で市場が縮小した。2016年からは、ソニー「PlayStaition4」対応商品の発売で生産数量拡大が予想される。透過型タイプの業務用もドローン操作用として商品化が進められ、急速に拡大すると見られる。ヘッドアップディスプレイは高級車種以外への装着率が高まっていることから、市場は堅調な拡大が見込まれる。

参考文献:「2016 イメージング&センシング関連市場総調査」
(2015年12月15日:富士キメラ総研)

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