エレクトロニクス実装関連の世界市場 市場動向1

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半導体市場は、設計は欧米メーカー、前工程は台湾メーカーの独壇場となっている。後工程は台湾や韓国メーカーのシェアが高いが、近年は半導体設計および製造工程で中国メーカーのシェアが伸びている。その一方で、高速性や高密度、低反りなどが求められるプリント配線板や関連材料、高精度、高品質が求められる実装装置などの分野では、依然として日本メーカーのシェアが高く、今後も技術力を活かした優位な展開が期待される。
今回は、半導体実装関連と半導体パッケージの世界市場を2回に分けて解説する。

■プリント配線板、プリント配線板関連材料、実装関連装置の世界市場
 2015年2020年予測2015年比
プリント配線板5兆8,547億円6兆3,707億円108.8%
プリント配線板関連材料2兆2,643億円2兆2,872億円101.0%
半導体後工程材料7,747億円6,641億円85.7%
実装関連装置4,203億円3,976億円94.6%
富士キメラ総研推定

1)プリント配線板
対象品目1.片面・両面・多層リジッドプリント配線板 2.高多層リジッドプリント配線板 3.ビルドアッププリント配線板 4.フレキシブルプリント配線板 5.FC-BGA基板 6.FC-CSP基板 7.COFテープ

プリント配線板はTVやPCの市場が低迷しているため、多層リジッドプリント配線板やFC-BGA基板などが苦戦している。一方、高密度実装のニーズを満たしスマートフォンで使用されるビルドアッププリント配線板(Any Layerタイプ)や、「iPhone6s」(Apple)で採用されている「Force Touch(感圧タッチ)」向けのフレキシブルプリント配線板(FPC)は伸びている。FPCは2015年時点で日本メーカーが市場の約4割を占めている。また、高多層リジッドプリント配線板はハイエンドサーバーやハイエンドルーター、基地局向けで伸びており、2016年以降はやや低迷するものの、第5世代移動通信システム(5G)の基地局設置に対する投資が本格化する2020年には需要が大幅に増加するとみられる。

2)プリント配線板関連材料
対象品目1.紙基材・コンポジット基材銅張積層板 2.ガラス基材銅張積層板 3.フレキシブル銅張積層板 4.ガラスクロス 5.ドライフィルムレジスト 6.圧延銅箔 7.電解銅箔 8.金めっき 9.銅めっき

プリント配線板関連材料はプリント配線板に連動してフレキシブル銅張積層板(2層)やガラス基材銅張積層板(高速基板)などが伸びている。今後もそれらが市場をけん引するとみられる。他にも電解銅箔からの切り替えが進む圧延銅箔や、表面処理に使用される金めっきなどが伸びるとみられる。

3)半導体後工程材料
対象品目1.はんだボール 2.ボンディングワイヤ 3.リードフレーム 4.半導体封止材 5.モールドアンダーフィル 6.アンダーフィル 7.ダイボンドフィルム 8.ダイボンドペースト

ボンディングワイヤの主力用途は、メモリーである。DRAMでは200本以上のワイヤが採用されてきたが、フリップチップ化が進むことで同用途向けの市場縮小が懸念されている。リードフレームは、小ピンパッケージのアナログICを中心にWLPへの置き換えが進んでいる製品も多く、リードフレーム市場の伸長率は徐々に鈍くなると予測される。コンプレッションモールド封止材の需要が拡大している。2015年はNAND系、薄型の携帯電話向けDRAM、MCPなどのメモリー用途で月50t以上の出荷となった。その他、WLP、ヒートスプレッダーに関連する部分、薄型製品、パワーデバイスのカードモジュールなどでの採用が見込まれる。

4)実装関連装置
対象品目1.マウンター(高速機) 2.マウンター(中・低速機) 3.マウンター(多機能機) 4.レーザー加工機 5.ドリリングマシン 6.全自動露光装置 7.フリップチップボンダー   8.モールディング装置

高速マウンターは、携帯電話・タブレット向けである。スマートフォンの生産は、小型基板専用で印刷機、実装機のデュアルレーンなどの組み合わせによるライン構成となっている。このようなライン構成により異種基板の生産も可能となるなど仕掛品の減少が可能となり、生産リードタイムを向上させることが可能となる。高速機の導入は今後も進んでいく。レーザー加工機市場はAppleやSamsung El.をエンドユーザーに持つ基板メーカーの設備投資に左右される。2014年以降、Samsung El.のスマートフォン事業は不調が続いており、ビルドアップ基板向けの需要は緩慢となっている。一方でApple関連の需要や中国メーカーのAny Layer基板採用は堅調に推移しており、2016年~2020年まで市場は横ばいか微増で推移するとみられる。実装関連装置全体は単価の下落もあり、今後市場は縮小するとみられる。

参考文献:「2016 エレクトロニクス実装ニューマテリアル便覧」
(2016年02月25日:富士キメラ総研)


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