加飾・装飾フィルムの世界市場 市場動向1

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加飾フィルム市場は、自動車部品用として高単価・高機能なIMR転写箔やIMFフィルム、OMD(TOM)フィルム等の採用が増加している。特に車載ディスプレイの搭載率向上によって、ナビゲーション周りの筐体は加飾一体成形され、3D形状や高級意匠性、光学的機能を付与したフィルムの開発が進められている。

装飾フィルム市場は、自動車用、建築用ともに環境保護と安全対策のニーズが高まり、ウインドウフィルムと化粧フィルムが世界中で需要が拡大している。 今回は、加飾フィルム・装飾フィルムの世界市場を解説する。


■加飾フィルムの世界市場
 2015年2020年予測2015年比
合計1,129.8億円1,271.7億円112.6%
IMR転写箔415.2億円405.9億円97.8%
IMF/IM-Lフィルム
(自動車)
337.2億円348.7億円103.4%
IMF/IM-Lフィルム
(電気電子・その他)
71.8億円65.0億円90.5%
OMD(TOM)フィルム70.4億円162.8億円180.1%
金属調フィルム415.2億円405.9億円97.8%
飛散防止フィルム
(打ち抜き加工前)
108.0億円121.0億円112.0%
富士経済推定


加飾フィルムはいずれの品目も単価が下落し、用途幅が広がっているため、今後市場は堅調に拡大していくとみられる。

IMF/IM-Lフィルム(自動車用)は車載ディスプレイのタッチパネル化や意匠性向上トレンドもあり、ナビゲーション周りの筐体用で採用が急速に増えている。韓国、北米、欧州の自動車メーカーが中心だったが、中国自動車メーカーでも塗料使用規制対策として、加飾フィルムへの代替ニーズが高まっており、今後採用が増加するとみられる。

OMD(TOM)フィルムは日本では自動車内装向けで新たな参入メーカーが増加し、採用車種・部位も広がっているほか、今後大手メーカーの採用が増加するとみられる。中国では環境対策として塗料使用規制が厳しくなるため、キーボードや家電製品向けで需要が増加するなど、市場は拡大するとみられる。


■装飾フィルム(ウインドウフィルム)の世界市場
 2015年2020年予測2015年比
合計1,029.6億円
117,500千m2
1,016.4億円
132,750千m2
98.7%
113.0%
ウインドウフィルム(建築用)480.0億円
32,000千m2
489.5億円
37,500千m2
102.0%
117.2%
ウインドウフィルム(自動車用)549.6億円
85,500千m2
526.9億円
95,250千m2
95.9%
111.4%
富士経済推定

ウインドウフィルムは建築用が先進国の安定した需要と、新興国向けの建築需要がけん引し、環境対応の高まりに応じて、市場が拡大している。高単価の遮熱・断熱タイプの比率が増加しており、単価も維持されている。自動車用も、世界的に自動車生産台数が微増傾向にあり、フロントサイドのガラスへの搭載率が上昇しているため、需要は増加していくが、単価の下落で金額ベースの市場は停滞する。

■自動車用加飾フィルムの世界市場
 2015年2020年予測2015年比
合計16,830千m221,440千m2127.4%
IMR転写箔16,830千m2421,440千m2127.4%
IMFフィルム7,800千m29,400千m2120.5%
IM-Lフィルム980千m2890千m290.8%
OMDフィルム850千m21,850千m22.2倍
富士経済推定

<需要動向>
IMR転写箔内装部品を中心として近年採用が拡大している。車内空間の見栄えを重視する傾向が高まっている点や、センタークラスター、コンソールボックスなど、タッパネル周辺の曲面形状を中心にニーズが増えている。IMFや水圧転写、OMR等と競合しているが、コストや品質面で代替するケースが増加している。また塗料よりも環境対応面で優れる。今後、中国系自動車部品や新興国のローエンド車種、軽自動車用部品への需要開拓が進められていく。
IMR転写箔自動車の内外装部品用が大半を占めている。軽自動車や中級クラスの車種でも、カラーバリエーションを豊富にし、内装の意匠性で差別化するニーズが広まっている。このため木目調以外にも高級感のある金属調などで引き合いが増えている。また外装用にも引き続きメッキ代替の金属調で適用部位が広がっている。車載ディスプレイ用でもナビゲーション周りの筐体を加飾フィルムで一体成形するケースが増加している。今後IMFフィルムの比率が拡大し、IM-Lフィルムは特殊な方法のため採用が縮小傾向にある。
IM-Lフィルム
OMDフィルムトヨタ自動車が高級車種「レクサス」を始め、多くの車種でOMF(被覆)フィルムを採用している。2017年後半から2018年初頭にかけて、安価なOMR(転写)フィルムの採用も開始すると見られ、2018年以降はOMR(転写)フィルムが本格的に採用されて行く見通しである。
富士経済推定

参考文献:「2016年 加飾・装飾フィルム関連市場の現状と将来展望」
(2016年08月01日:富士経済)


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