世界の航空・宇宙関連市場 市場動向1

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航空機市場は、旅客中・大型ジェット機が中心で、BoeingとAirbusの2社が寡占している。この市場に対し、カナダのBombardier、ブラジルのEmbraer、中国のCOMAC、ロシアのUACなどが続々と新しい航空機を開発し、投入している。日本の三菱航空機もまた「MRJ」を開発し、初飛行を済ませて着々と航空機市場への参入体制を整えている。

宇宙関連市場は、新興国などの経済発展、人口や交通量増加に伴うナビゲーション衛星(航行衛星)や放送等各種衛星サービスの需要拡大、また、人工衛星や人工衛星を構成するコンポーネント、ロケット本体、地上設備などの需要も連動して今後拡大していくと予想される。

今回は、航空機・宇宙関連機器の世界市場を解説する。


■航空機の世界市場(受注べース)
 2015年2030年予測2015年比
合計22兆270億円
2,365機
54兆7,000億円
4,880機
2.5倍
2.1倍
 ジェット機2,155機4,610機2.1倍
小型機
(ビジネスジェット・100席未満クラス)
520機750機144.2%
中型機
(100席~230席未満クラス)
1,245機3,230機2.6倍
大型機
(230席以上クラス)
390機630機161.5%
ターボプロップ機210機270機128.6%
※2030年は前後1年を含めた3年間の平均値富士経済推定


2015年の市場(受注ベース)は、旅客機2,365機、22兆270億円となった。新興国の経済発展に伴う旅客数の大幅な増加、LCC(格安航空会社)の増加により航空機需要は拡大し、2030年に市場は4,880機、54兆7,000億円が予測される。小型ジェット機はBombardierとEmbraerの2社に三菱航空機が新たに加わり、3社が競合する市場となっている。小型ジェット機の中でも特にビジネスジェットは毎年300機程度の受注が期待されている。中型機は、今後もBombardierとEmbraerの2社に寡占されていく。400席以上クラスの大型機は、100席未満の小型機(リージョナルジェット)の台頭やLCC市場の拡大によって、今後減産の方向にある。


■航空機向け主要材料の世界市場
 2015年2020年予測2015年比
炭素繊維(CFRP)895億円1,856億円2.1倍
富士経済推定

近年の航空機の多くは、軽量化から機体に炭素繊維の使用が進んでいる。炭素繊維の使用は、当初、飛行荷重・地上荷重・与圧荷重といった主たる荷重がかからないラダーやエレベーター、エルロン、フラップ、スポイラー、フェアリングなどの二次構造部位にとどまっていたが、主たる荷重がかかる主翼、胴体、尾翼などの一次構造部位にも広がっており、使用量は増加している。しかし、中・大型機の炭素繊維使用量は、多くても現在の重量ベース50%超程度にとどまる。一方、小型機は一部で炭素繊維の使用が進むものの、軽量化や燃費向上が限定的であることから、今後使用量の大幅増加は考えにくい。

■宇宙関連ビジネスの世界市場
 2015年2030年予測2015年比
合計29兆4,252億円52兆4,074億円178.1%
宇宙機器製造1兆6,331億円4兆5,853億円2.8倍
地上設備6兆5,323億円18兆3,411億円2.8倍
衛星サービス関連21兆2,598億円29兆4,810億円138.7%
富士経済推定

宇宙製造機器人工衛星、ロケットなどの飛翔体を含めた各種宇宙機器の製造
地上設備ロケット打ち上げに必要な地上設備、打ち上げに必要なコスト
衛星サービス関連衛星放送、中継器、移動体サービス、リモートセンシング等

2015年の宇宙関連ビジネス市場は29兆4,252億円となった。規模が最も大きいのは衛星サービス関連で市場の72.3%を占める。その内訳は衛星テレビ放送が15兆7,679億円、衛星ラジオ放送が5,256億円、衛星動画配信が1,752億円、固定(中継器)が3兆9,200億円、移動体通信サービスが6,533億円、リモートセンシングが2,178億円で、現状はその大半が通信・放送関連であり、民間事業者がサービスを提供している。
2030年の市場は2015年比78.1%増の52兆4,074億円が予測される。新興国などの経済発展、人口や交通量増加に伴うナビゲーション衛星(航行衛星)や放送等各種衛星サービスの需要拡大、また、人工衛星や人工衛星を構成するコンポーネント、ロケット本体、地上設備などの需要も連動して拡大していくと予想される。

参考文献:「航空宇宙関連市場の現状と将来展望 2016」
(2016年09月06日:富士経済)


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