エンプラ・機能性樹脂の世界市場 市場動向2

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今回は、主要品目について解説する。

■PC(プリカーボネート):汎用エンプラ
2015年2016年見込2020年予測2015年比
367.7万t378.9万t429.2万t116.7%

2015年用途別販売数量(世界市場)
分野・用途販売数量(t)構成比
電気・電子・OA1,000,00027.2%
シート・フィルム907,50024.7%
自動車部品584,00015.9%
光メディア273,0007.4%
医療・保安164,5004.5%
その他748,00020.3%
合計3,677,000100.0%
富士経済推定

2015年は最大の需要国である中国の経済成長の伸びが鈍化したものの、市場は前年より伸長した。2016年は電気・電子部品向け、光メディア向けの需要回復はみられないものの、シート・フィルム、自動車部品向けの需要が増加しており、拡大が見込まれる。

PCは工業製品だけではなく、日用品などにも多く採用されており、先進国での需要は飽和しているものの、今後新興国では需要が増加するとみられる。


■PPS(ポリフェニレンサルファイド):スーパーエンプラ
2015年2016年見込2020年予測2015年比
10.9万t11.5万t14.0万t128.4%

2015年用途別販売数量(世界市場)
分野・用途販売数量(t)構成比
電気・電子部品47,30043.3%
自動車部品35,10032.1%
繊維11,05010.1%
フィルム2000.2%
その他15,55014.2%
合計109,200100.0%
富士経済推定

PPSの主要用途は自動車部品向けで、電装化や軽量化、一台あたりの使用量が多いEVやPHVの増加によって需要が増加しており、2015年の市場は拡大した。2016年は日米欧を中心に自動車の電装化、軽量化のニーズが高く、中国ではバグフィルタ向けで繊維需要が増加しているため、引き続き市場は拡大が見込まれる。

電気・電子部品向けは市場が成熟しているものの、エンジン周辺でウォーターポンプなどのモジュール化によってPPSの使用量がさらに増加しており、今後も自動車部品向けで拡大が予測される。


■PCT(ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート):スーパーエンプラ
2015年2016年見込2020年予測2015年比
5.200t5,450t6,040t116.2%

2015年用途別販売数量(世界市場)
分野・用途販売数量(t)構成比
LEDリフレクタ2,50048.1%
電気・電子部品1,10021.2%
その他1,60030.8%
合計5,200100.0%
富士経済推定

PCTは電気・電子部品向け、自動車部品向けの需要動向に変化がないため、LEDリフレクタ向けの動向が市場を左右する。LEDリフレクタ向けは液晶テレビのバックライト用では減少したが、LED照明のハイパワー化で自動車分野や建築分野での採用が進んで拡大し、市場はプラス成長した。2016年も引き続き、LEDリフレクタ向けがけん引し、市場の拡大が見込まれる。


■PEEK(ポリエーテルエーテルケトン):スーパーエンプラ
2015年2016年見込2020年予測2015年比
5,900t6,700t8,300t140.7%

2015年用途別販売数量(世界市場)
分野・用途販売数量(t)構成比
電気・電子部品2,00033.9%
輸送機器部品1,70028.8%
産業機器部品1,60027.1%
その他60010.2%
合計5,900100.0%
富士経済推定

PEEKは中国での需要増加を背景に市場は拡大している。2016年も引き続き中国需要がけん引し、市場は拡大が見込まれる。今後、中国では電気・電子部品で、北米や欧州では自動車部品で採用が拡大し、需要は堅調に増加するとみられる。


■耐熱ABS(耐熱アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂):機能性樹脂
2015年2016年見込2020年予測2015年比
46.1万t47.3万t51.9万t112.6%

2015年用途別販売数量(世界市場)
分野・用途販売数量(t)構成比
自動車343,30074.5%
電気器具・一般機器116,50025.3%
その他1,2000.3%
合計461,000100.0%
富士経済推定

耐熱ABSは自動車の生産台数に連動して市場が拡大しており、2016年も引き続き自動車の生産台数が増加していることから拡大が見込まれる。自動車の内装部品向けでは、以前よりコストの低いPP(ポリプロピレン)への切り替えが進んでいるものの、高級感を演出するニーズがある中・高級車部品向けでは成形性や塗工性に優れる耐熱ABSの需要が増加している。今後、耐熱ABSは自動車分野で採用部位が広がっていくことから、市場は緩やかに拡大していくとみられる。


参考文献:「2017年 エンプラ市場の展望とグローバル戦略」
(2016年10月03日:富士経済)


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