世界の自動車部品市場 市場動向1

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現在の自動車業界は、「燃費向上」や「部品調達」の安定性ならびに低コスト化が常に重視され、各自動車メーカーおよび自動車部品メーカーではそれらの向上に向けた事業に一層注力する必要に迫られている。

「燃費向上」では、各種自動車部品の小型軽量化や先端技術の採用が進められている。特に採用材料の金属から樹脂への代替や、他部品との一体化、電動化や電子制御化による効率化が注目されている。

「部品調達」では、新興国等における自動車ニーズの増加に伴う生産拠点の整理・新設がみられるほか、自動車メーカーへの供給単位が個々の部品からシステムやモジュール単位に移行する点、電動・電子制御関連デバイスメーカーの参入等がみられる。また、複雑化する市場における競争力の確保・向上に向けた各メーカーの提携もサプライチェーン変動の一因となっている。


■自動車生産量(台数)と自動車部品市場(金額)の世界市場予測
 2015年度中期予測
2020年度予測
2015年比中期予測
2025年度予測
2015年比
自動車部品総需要39兆1,290億円41兆2,732億円105.5%44兆5,658億円113.9%
 エンジン系部品5兆4,471億円5兆9,948億円110.1%6兆4,882億円119.1%
 駆動/足回り系部品6兆2,410億円7兆91億円112.3%7兆3,674億円118.0%
 内装系部品13兆8,241億円13兆8,917億円100.5%15兆899億円109.2%
 外装系部品13兆6,168億円14兆3,776億円105.6%15兆6,203億円114.7%
富士キメラ総研推定


項目別の2015年実績に対する2020年、2025年の比率

自動車の生産台数は先進国市場で横ばいであり、新興国がけん引している。今後は欧米や中国を中心に強化されている環境規制等を背景として、車体重量の軽量化や、自動車部品の電動化や電子制御化による燃費向上が図られ、自動車部品の高付加価値化が進んでいく。

エンジン系部品は、高温環境下での作動といった条件から鉄鋼の使用が多いが、近年では軽量化のためアルミ合金やマグネシウム合金等が競合している。またセンサーケースやECUハウジング等では非鉄金属からの樹脂化がみられ、全体として素材代替は今後も緩やかに進展すると見込まれる。なお非鉄金属のうち当該部品に最も使用されるのはアルミ合金であり、軽量金属であるマグネシウム合金については高コストであることからいずれの部品においても高級車のみの採用となっており、2025年までに乗用車全体で主流になることはないとみられる。

駆動/足回り系部品は、車両の走行安全性を大きく左右する部品であり、耐摩耗性等の特性に優れる鉄鋼等の金属の採用が多い。そのため重量が重く軽量化の余地が大きいとみられる一方で、大幅な素材代替には障壁が高く、接合方法の工夫や薄型化等で軽量化が行われている。素材代替が活発なのはプロペラシャフトおよびパワーステアリングである。

内装系部品は、自動車の電装化を背景としてワイヤハーネスの搭載が拡大している。エンジン系部品や駆動/足回り系部品では環境規制が強化される中で燃費の効率化のために電子制御化が進んでおり、関連デバイスの搭載を背景として製品価格が上昇傾向にある。

外装系部品は、高価なホットスタンプ材等の採用が欧州を中心に進んでいることを受けてボディの市場拡大が著しい。またタイヤやガラスはボディと同様に自動車に必ず搭載される部品であるが、自動車の低燃費化や乗り心地の向上に対するニーズ拡大を受けて、低燃費タイヤの採用やUVカット機能を有する高付加価値ガラス等、自動車部品の高付加価値化が先進国を中心に進んでいる。


■自動車部品調査対象品目(合計37品目)
エンジン系部品15品目可変バルブユニット、スロットルボディ、インテークマニホールド、エアクリーナー、燃料ポンプ、スパークプラグ、イグニッションコイル、エキゾーストシステム、EGRバルブ、EGRクーラー、ターボチャージャー/スーパーチャージャー、ラジエーター、ウォーターポンプ、スターター、オルタネーター/モータージェネレーター
駆動/足回り系部品5品目トランスミッション(MT/AT/CVT/AMT/DCT)、クラッチ、デファレンシャルギア、プロペラシャフト、パワーステアリング
内装系部品9品目ステアリングホイール、コンビネーションスイッチ、シートシステム、エアバッグモジュール/インフレーター、シートベルトプリテンショナー、カーエアコン、電動コンプレッサー、インストルメントパネル、ワイヤハーネス
外装系部品8品目ミラー/電子ミラー、ヘッドランプ、リアランプ、ボディ、バンパーカバー、ガラス、タイヤ、ワイパー

参考文献:「2016 ワールドワイド自動車部品マーケティング便覧」
(2016年10月31日:富士キメラ総研)


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