高機能コーティングの世界市場 市場動向1

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高機能コーティングは、耐擦傷性、耐候性、離型性、撥水撥油・親水親油、導電性、絶縁性、ガスバリア性、光学特性改善、生体適合性などがある。ものづくりの現場では、製造プロセス中に「コーティング技術」を何らかの形で適用しているケースが大半である。

今回は、コート剤の世界市場とディスプレイ、エレクトロニクス、自動車、エネルギー・蓄電、メディカル、食品・パッケージ、建材・農業に用途分野を分類し、市場動向を解説する。


■コート剤の世界市場(20品目)
 2016年見込2020年予測2016年比
合計1兆2,138億円1兆6,915億円139.4%
表面改質3,010億円3,276億円108.8%
光学特性1,726億円1,710億円99.1%
その他7,402億円1兆1,929億円161.2%
富士キメラ総研推定

 対象品目(20品目)
表面改質ハードコート剤(光学用)、ハードコート剤(自動車用)、ハードコート剤(建材用)、シリコーン離型剤、帯電防止コート剤、耐指紋防汚コート剤、ポリイミドワニス、防水防湿コート剤、自動車用防曇コート剤、撥水撥油コート剤、耐候性コート剤、光触媒コート剤
光学特性光学用粘着剤、高屈折率コート剤、光学レンズ用コート剤、カラーレジスト・ブラックレジスト
その他金属・カーボンペースト材料、3Dプリンター用樹脂材料、LiB用正極材料、LiB用負極材料

機能内上位品目の市場規模と機能内比率
  2016年見込機能内比率2020年予測機能内比率
表面改質撥水撥油コート剤1,590億円79.3%1,702億円78.9%
防水防湿コート剤797億円883億円
光学特性カラーレジスト・
ブラックレジスト
1,127億円88.5%1,088億円88.7%
光学用粘着剤401億円429億円
その他LiB用正極材料5,140億円87.4%8,530億円88.1%
LiB用負極材料1,330億円1,980億円
富士キメラ総研推定

<表面改質>
表面改質機能を有するコート剤12品目の内、撥水撥油コート剤は1,590億円(2016年見込)で機能内の52.8%を占めている。撥水撥油コート剤は需要の中心が繊維であり、カーペットや「panagonia」などのアウトドアウエア・スポーツウエアといった衣料である。今後も、繊維向けが中心とみられる。防水防湿コート剤は797億円(2016年見込)で機能内の26.5%を占める。同コート剤は、白物家電や自動車のエンジンルームやヘッドライトの基板に採用されている。今後自動車の電装化・高周波化に伴い、フッ素系などのより高機能な製品へのニーズが高まる可能性がある。

<光学特性>
光学特性機能を有するコート剤4品目の内、カラーレジスト・ブラックレジストは1,127億円(2016年見込)で機能内の65.3%を占めている。同品目は、カラーフィルター用レジストでTVやモバイル端末のディスプレイに採用されている。LCDの拡大で市場が形成されてきたが、今後は縮小推移が見込まれる。光学用粘着剤は、偏光板、円偏光板、粘着塗工タイプのFPD用プロテクトフィルム、OCA(タッチパネルの部材の貼り合わせなどに使用される両面テープ状の接着部材)などに採用されている。

<その他>
金属・カーボンペースト材料は、低温焼成用の導電性ペースト、この領域で新しい注目素材である導電性ナノペースト、導電性高分子、CNT・グラフェンインキを対象としている。3Dプリンターは、成形用の型や切削工具を用いずに立体物を製造する方法として、2013年以降急速に普及している。3Dプリンター用樹脂材料は、ハード機の普及により、2020年には1,199億円の市場が見込まれる。LiB(リチウムイオン電池)は、今後自動車用電池として需要拡大が見込まれ、LiB用正極材料やLiB用負極材料の需要増加に繋がっている。


■用途分野別の需要規模(2016年見込)
コート剤販売量:t
 2016年見込構成比
合計620,977100.0%
ディスプレイ155,15525.0%
エレクトロニクス7,5821.2%
自動車13,0852.1%
エネルギー・蓄電376,50060.6%
メディカル6,0701.0%
食品・パッケージ4,0200.6%
建材・農業7,4101.2%
その他※51,1558.2%
※その他は、繊維・3Dプリンター用樹脂材料である。富士キメラ総研推定

参考文献:「高機能分離膜/フィルター関連技術・市場の全貌と将来予測 2016」
(2016年11月15日:富士経済)


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