高機能コーティングの世界市場 市場動向2

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■ディスプレイ分野の需要規模(2016年見込)
品目販売量(t)採用用途
合計155,155 
光学用粘着剤128,200偏光板、プロテクトフィルム、OCA
カラーレジスト・ブラックレジスト21,540カラーフィルター
ハードコート剤(光学用)3,890偏光板、透明導電性フィルム、カバーシート、他
シリコーン離型剤820離型フィルム(偏光板用、プロテクトフィルム用、他)
帯電防止コート剤310プロテクトフィルム、偏光板、離型フィルム
高屈折率コート剤157透明導電性フィルム
金属・カーボンペースト材料123タッチパネルの引き出し配線、透明導電性フィルム
ポリイミドワニス60OLED用基板、電子ペーパー基板
耐指紋防汚コート剤55カバーガラス、画面保護フィルム
富士キメラ総研推定

光学用粘着剤は、出荷面積の大きい偏光板やプロテクトフィルムの粘着層向けに採用されている他、タッチパネル関連部材の貼り合わせに使用されるOCAの原料としても需要がある。カラーレジストおよびブラックレジストは、カラーフィルターの色材、光遮蔽材として利用されている。シリコーン離型剤や帯電防止コート剤も偏光板やプロテクトフィルムなどに使用されるコート剤であるが、塗膜は1μm未満と非常に薄いため、光学用粘着剤に比べると採用規模は小さい。

■エレクトロニクス分野の需要規模(2016年見込)
品目販売量(t)採用用途
合計7,582 
防水防湿コート剤5,500実装基板(家電、モバイル機器、重電、他)
シリコーン離型剤800離型フィルム(MLCC、半導体関連、端末固定、他)
光学レンズ用コート剤775一眼レフ、モバイル機器、プロジェクター、DSC、他
金属・カーボンペースト材料370回路(スルーホール、メンブレンスイッチ)
帯電防止コート剤130電子部品用トレー、キャリアテープ、他
ポリイミドワニス5光センサー基板、電磁波シールドフィルム、他
高屈折率コート剤2タッチパネル以外の骨見え防止、他
3Dプリンター用樹脂材料試作品(家電部品・筐体、他)
富士キメラ総研推定

防水防湿コート剤は、フッ素系、アクリル系、ウレタン系、オレフィン系、シリコーン系などが使い分けられている。家電や自動車向けではアクリル系、ウレタン系、オレフィン系、重電・産業機器やモバイル機器向けではフッ素系が採用されている。シリコーン系は国内では採用がほとんどなく、海外向けが中心である。


■自動車分野の需要規模(2016年見込)
品目販売量(t)採用用途
合計13,085 
撥水撥油コート剤5,000カーシート、内装材、エンジンカバー、他
ハードコート剤(自動車用)4,115ヘッドランプ、グレージング
防水防湿コート剤3,500車載電装機器(エンジンルーム、他)
自動車用防曇コート剤300ヘッドランプ、サンルーフ、他
シリコーン離型剤155ウィンドウフィルム
光学レンズ用コート剤15車載カメラ
吸音・制振コート剤※(20,500)フロアパネル・シャーシ、タイヤハウス、他
※国内の販売量、合計値には含まない。世界需要は不明。富士キメラ総研推定

自動車分野では、耐擦傷性、防水性、防汚性、防曇性などの機能性付与を目的にコート剤が使用されている。耐擦傷性はハードコート剤、防水・防汚性は撥水撥油コート剤、防水防湿コート剤、超親水コート剤などが使用されており、堅調に需要を獲得している。吸音・制振コート剤は競合材料であるアスファルト原料の値上げの可能性もあることから、自動車向けで拡大が期待されている。


■エネルギー・蓄電分野の需要規模(2016年見込)
品目販売量(t)採用用途
合計376,500 
LiB用正極材料240,000リチウムイオン二次電池
LiB用負極材料135,000リチウムイオン二次電池
耐候性コート剤1,500太陽電池バックシート(内側・外側)
富士キメラ総研推定

正極材料にはリチウム化合物が用いられるが、LCO(コバルト系)、NMC(三元系)、LMO(マンガン系)、NCA(ニッケル系)、LFP(リン酸鉄系)などの種類がある。LCOはIT向けの電池、LMOは自動車向けの電池として市場を形成していたが、今後、どちらもNMCへシフトする方向である。負極材料では天然黒鉛と人造黒鉛が主な材料である。天然黒鉛はコストが安く市場を席巻しているが、サイクル特性や急速充放電への対応から人造黒鉛が拡大している傾向にある。正極と負極で数量が異なるのは、密度の問題と塗布の厚みが異なるためである。


■メディカル分野の需要規模(2016年見込)
品目販売量(t)採用用途
合計6,070 
撥水撥油コート剤6,000メディカルガウン、白衣、マスク、他
シリコーン離型剤70テープ剤用離型フィルム
富士キメラ総研推定

撥水撥油コート剤は、メディカルガウンや白衣の防汚性付与を目的に6,000t規模採用されている。アウトドア・スポーツウェアやカーペットなどの繊維用途が撥水撥油コート剤の需要の大半を占めるが、医療・衛生用途は繊維用途に次ぐウェイトとなっている。


■食品・パッケージ分野の需要規模(2016年見込)
品目販売量(t)採用用途
合計4,020 
撥水撥油コート剤4,000食品包装紙
帯電防止コート剤20軟包装
富士キメラ総研推定

撥水撥油コート剤は、耐油紙などの食品包装紙に耐水性・耐油性を付与する目的で大きな需要を形成されている。帯電防止コート剤は、軟包装などの包装資材にほこりなどの付着防止を目的に採用されている。


■建材・農業分野の需要規模(2016年見込)
品目販売量(t)採用用途
合計7,410 
ハードコート剤(建材用)6,500床材(木工、PVC床)
耐候性コート剤500フィルム(建材、屋外看板、反射材)
光触媒コート剤380外装材(タイル、サイディング)、ガラス
シリコーン離型剤30ウィンドウフィルム
抗菌コート剤※(3,000)内装材
吸音・制振コート剤※(1,500)住宅(内装、外装、屋根)、非住宅(外階段、屋根)
※国内の販売量、合計値には含まない。世界需要は不明。富士キメラ総研推定

床材向けに、ハードコート剤(建材用)が採用されている。当該品の需要は横ばい傾向にあるが、シートフローリングに需要を奪われている。ウィンドウフィルム向けにシリコーン系離型フィルムが採用されている。建築用ウィンドウフィルムの需要は堅調に拡大を続けており、連動して当該品の需要も拡大基調である。内装建材用途は、抗菌性付与材料として光触媒コート剤と抗菌コート剤が採用されている。


参考文献:「高機能分離膜/フィルター関連技術・市場の全貌と将来予測 2016」
(2016年11月15日:富士経済)


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